おはようございます@はらだです。
本日より東京へ行って参ります。
以前にもブログでご紹介しました
アイルランド産天然本マグロ。
マグロを扱う方はご存知かと思いますが、
非常に良好な漁場として有名であり、
他の本マグロの漁場として有名な
スペイン、チュニジア、モロッコ、アイスランドなどの
魚と比べ遥かに良質の魚が水揚げされます。
今年に入り、
築地市場では出荷が激減したアイルランド産天然本マグロ。
この産地の商品のほとんどが築地しか出荷されておりません。
先方(当社の仕入業者)は当然、
いつまでも同条件で販売するはずがないと予想しておりましたが、
いずれ言われると思っていた事態が現実のものとなりました。
「もう限界」と・・・。
当たり前ですが、
当社が買い付けるに当たり、
いちいち素人のように細かく柵取り(裁断)して
買い付けることはしません。
よりよい条件を引き出すためには、
ある程度リスクを伴う条件が必要となります。
また先方もプロ、当社を試して参ります。
瞬時に脂の密度や目の細かさ等を選別しなければなりません。
先日の会話。
業者:「もう限界です、次回より値上げします」
三力:「まだ在庫あるでしょう?」
業者:「このまま三力さんに出荷するなら他に出荷した方が儲かります」
三力:「長い付き合いでしょ?」
業者:「頻繁にセリ場に張り付いているから相場も分かるでしょ?」
三力:「微妙な魚も承知の上で付き合ってるでしょ?」
業者:「当社は震災後から問い合わせがあります」
三力:「なぜ?」
業者:「予想では差別化を図るため少々のリスク(血栓等)を承知で
生き残りを図っているのでしょう」
三力:「・・・」
業者:「ところで三力さん、
一番安く販売しているお客さんにはいくらで売ってるの?」
三力:「キロ〇〇〇〇円です」
業者:「ウソでしょ?そんなの商売じゃないよ!」
三力:「それに血栓があるから値引きさせられてね」
業者:「その値段なら血栓が含まれていても相手は儲かっているはず」
三力:「社員も言われると弱いみたいで・・・」
業者:「この商品はトップ同士の商談でしょ?」
三力:「確かに・・・(沈)」
業者:「とにかく、、、
明日は〇〇〇キロだけは現状維持で出荷しますが・・・。
それに当社も限界です。当社が無理なら他社も無理です!」
三力:「次回からは?」
業者:「社長、そんなのん気なこと言っていたら会社潰れますよ。
リスクを取らず都合良く利用されて、商売じゃないですよ。
空しいですが相手は三力さんが思っている程思っていません。
この貴重な商品を『買ってやる』って感じですよ。
これで良いのですか?」
三力:「・・・」
業者:「三力さんのお客さんには誠意を持って現状を説明し、
ご理解いただき思い切って値上げをお願いするべきです」
三力:「売上も欲しいし・・・」
業者:「先方も状況は承知のはず。
もし理解していただけない場合は断腸の想いで
販売をお断りしたらいかがでしょうか?」
三力:「確かに・・・」
業者:「このままではお金を付けて販売しているようなもの。
社長、『NO』と言う勇気を!」
三力:「そうですね」
業者:「蓄養や地中海は誰でも扱えます。
ということは最終的に価格競争になるのです。
『消費者は分からない」と甘く解釈している飲食店は
これから生き残れず淘汰されますよ。
我々も選ばれているのですから、
少しはお客さんを選んだらいかがですか?」
三力:「確かに、ごもっとも・・・(撃沈)(涙)」
この業者、
確かに築地ではアイルランド産本マグロを多く抱える会社。
つまり日本で一番強いということ。
既に同業他社は根を上げているはず・・・。
という訳で、
築地へ行って参ります。